2018/06/25
【無視はタブー】整骨院に通院後に健康保険から届く回答書の正しい書き方!

「整骨院に行っただけなのに、保険協会から回答書が届いて書き方が分からない」
アナタは今、このようなことで悩まれているのではありませんか?
「なんか難しいし、お世話になっている整骨院だから迷惑かからないように、整骨院に持っていこうかな。」とお思いかもしれませんし、「もう無視しちゃえ」って方もおられるかもしれません。
しかし、この記事を読むことでそんな事をすればアナタ自身大変案ことになることが分かります。
〜もくじ〜
回答書が送られてくる理由
この記事を読んでくださっているということは、こんな回答書がアナタの元に送られてきていることでしょう。
若干の違いはあるかもしれませんが、内容はだいたい同じようなものです。
回答書が送られてくる理由は、あくまでも柔道整復師(整骨院・接骨院)から当支部に請求のあった施術内容について、適正かどうかを確認・点検するものであり、組合員(被扶養者)の受診に問題があるというものではありません。
早いお話し、整骨院側からの 請求が不正かどうかを調べるためです。
アナタ自身に、何か疑いがかかっているわけではありません。
近年、整骨院が急激な増加を見せ、コンビニよりも整骨院の数の方が多い時代になりました。
コレだけ数が多いと、整骨院も生き残るのに必死なわけです。
中には、十分な収入を得る事ができなかったり・もっとお金が欲しくて欲に負けてしまう先生が中にはいらっしゃいます。
私が働いていた整骨院では、このような理由でしたが(笑)
そこで、整骨院の数に比例して不正請求も増加の一途を辿っているので、回答書が送られる数も増えています。
私が整骨院で働き始めた10年前よりも、整骨院を辞める2~3年前の方が確実に回答書を持ってくる患者さんの数は増加しました。
全国的に見ても、この動きは強化されています。
この写真はyahoo知恵袋で、「整骨院 回答書」と検索したら出てきたものばかりです。
安心してください!!
回答書が送られてきて「書き方が分からない」「整骨院に持っていけば良いの?」と思っているのは、アナタだけではありません。
全国にたくさんいらっしゃるのです。
でも、まずは回答書のことを紹介する前に、整骨院で保険が使える症状についてお話しをする必要があります。
整骨院で保険が使える症状
まずは整骨院で保険適応になる(保険証が使える)症状の説明から。
整骨院や接骨院で骨折、脱臼、打撲及び捻挫(いわゆる肉ばなれを含む。)の施術を受けた場合に保険の対象になります。 なお、骨折及び脱臼については、緊急の場合を除き、あらかじめ医師の同意を得ることが必要です。
出典:厚生労働省HP
そもそも、整骨院で保険適応になる症状は
①骨折(骨が折れる)
②脱臼(関節が外れる)
③捻挫(捻って痛める)
④挫傷(肉離れ=筋肉が切れる)
⑤打撲(ぶつけて痛める)
これらの急性外傷で原因がハッキリしているゲガのみだということが、柔道整復師法や厚生労働省通知などで細かく定められています。
決して、肩こりや慢性(ずっと痛い)腰痛・筋肉痛・疲労・ヘルニア・坐骨神経痛・手術後の後遺症(痛みや違和感)・産後の骨盤矯正などでは、絶対に健康保険証を使って治療できません。
他にも日常生活の中であるとすれば、ぎっくり腰や寝違いくらいのものでしょうか。
しかも、骨折や脱臼は応急処置以外は医師の診断と同意が必要になります。
これらがいわゆる外傷(ケガ)というもので、「急性」なのでケガしてだいたい1週間以内のものだけです。
これらの症状のみが保険適応の症状になります。
もし、骨折・脱臼・捻挫・挫傷・打撲以外の症状で保険証を提示して治療しているのであれば、どんな理由があろうとアナタの名義で不正請求されています。
このような事を調べるのが、健康保険から送られて来る回答書です。
少し長くなりましたが、このことを頭の片隅にでも置いていただけたら、この先の説明がより分かりやすくなります。
回答書の書き方
お待たせしました!!!
それでは、回答書の書き方をご説明します。
まず、健康保険の回答書は自分で正直に記入するもので、整骨院が記入するものではありません。
分からない所は、「分からない」と正直に答えて大丈夫です。
嘘をついてしまうと大変なことになります(それは後ほど)。
ではでは、回答書の書き方を1つずつ紹介していきます。
受診理由
自分が整骨院に通うようになった理由を答える項目です。
骨折・脱臼・捻挫・挫傷(肉離れ)・打撲
その他( )
このような項目がある回答書と、何の項目もなく自分で受診理由だけ書く回答書があります。
もし、アナタが骨折・脱臼・捻挫・挫傷・打撲に整骨院を受診した理由が無かったら、「その他」の項目に受診理由を書きましょう。
肩こり・腰痛・疲労など、正直に書いてしまって大丈夫です!!
いつからの痛みですか?
整骨院は慢性的な症状の患者さんを診ることはできません。
「ケガをして何日以内」とキッチリとした決まりがあるわけではないのですが、だいたいケガをして1週間以内のものしか保険は使えません。
例え、元は捻挫(ケガ)であっても、1ヶ月も経ってしまった後遺症は整骨院では診ることはできません。
平成 年 月 日
不詳
このような項目があるので
例え、肩こりや慢性的な腰痛でコリ感が出た・痛くなった・違和感が出たという「覚えているだけの日にち」を正直に書けばOKです。
どこでケガしたか?
ケガをした場所や状況によっても、健康保険が使えるかどうかは変わってきます。
自宅・外出中・仕事中・通勤中・交通事故
その他( )
このような項目があるので、ケガ(痛めた)場所を記入しましょう。
慢性的な肩こりや腰痛はケガした場所なんてないので、「その他」を選んで( )の中に「慢性的な肩こり」と書いてもOKです。
負傷した原因
これは、ケガした(痛めた)原因を選びます。
①スポーツなどによる単なる筋肉疲労(筋肉痛)
②骨折や捻挫がなどが1度治癒した後に痛くなった
③日常生活における単なる肩こり・腰痛
④日常生活やスポーツなどによる怪我
⑤医師が治癒するべきもの(内科的疾患・脳疾患後遺症・リウマチ・神経痛・ヘルニア など)
⑥その他( )
など、このような項目があります。
正直に、自分に当てはまる原因を選んでください。
ケガではない慢性的な疾患では、負傷した原因なんてないので「その他」を選んで、( )内に「慢性的」と記入しましょう。
治療内容
これは整骨院に行って、どんな治療を受けたかの項目です。
電気・マッサージ・湿布・固定・はり
その他( )
自分が受けた治療の項目を選べばOKです。
もちろん、複数回答も可能ですし、受けた治療が無ければ「その他」の( )に治療法を書きましょう。
キチンとした名前が分からなければ、「温めた」「冷やした」「ボキボキの矯正」など分かる範囲で書いてしまって大丈夫です。
負傷した原因や症状の説明をしたか?
これは、「問診は行われたか?」ということになります。
整骨院の先生に「いつ・どこで・何をしていて・そのようにケガしたか」を説明したかどうか?を聞かれています。
説明した・説明していない・覚えていない
このような項目があります。
そもそも、整骨院の先生に何も聞かれていないのに患者さん自ら話し出すことはなでしょうから、整骨院の先生が「今日はどうされました?」「いつケガしましたか?」など聞いたか?ってことになりますね。
整骨院の中には、問診表だけ見ていきなり揉みだすところもあるので、しっかり思い出して項目を選びましょう。
領収書は毎回発行されたか?
平成22年9月1日以降の施術分からは、領収証(保険分合計及び一部負担金並びに保険外の金額内訳が分かるもの)の無償交付が義務化されました。
つまり、整骨院は患者さんが来院するごとに領収書を1枚必ず発行しなければなりません。
レシートではありませんよ「領収書」です。
このように内訳が書いてあるものだけを、領収書と言います。
「このような用紙を、毎回毎回発行してもらえたか?」と聞かれています。
もらった
もたってない もしくは はい・いいえ
という項目があるのではないでしょうか??
正直に、書いてください。
ちなみに、例え患者さんに「要らない」と言われても発行しなくてはなりません。
そして、領収書は保管しておいた方が良いですよ。
保険控除にも使えるし、下の項目でも保管しておいた方が良いことが分かります。
通院した日数は一緒か?
この回答書だと、左上に受診月「平成28年2月」とあり、右上に「通院日数 10日」とあります。
つまり、アナタは平成28年2月に10日(回)整骨院院通いましたか?と聞かれています。
同じです・覚えていない
違います 具体的に( )
これらの項目があります。
恐らく「いゃ、整骨院に行った日数なんていちいち覚えていないよ」という方が多いでしょうし、ここで筆が止まる方がほとんどだと思います。
この時に、領収書を保管しておけば、自分で書けますよね。
分からない場合は、覚えていないを選んでいただいて結構です。
中には、スケジュール帳などに書き込む方もいらっしゃるので、確認してみましょう。
整骨院の来院日数の水増し請求(不正請求)は、悪徳整骨院がよくやる手法の1つです。
安易に「これくらい行ったかな」で「同じです」を選択してしまうと、水増し請求を加担したとして罪を問われる可能性もあります。
支払った金額は一緒か?
コレも回答書の真ん中の上に書いてあります。
月に支払った(窓口)料金は同じか?という質問で、おそらく、90%以上の人は金額が違うと思います(笑)
整骨院は部位制で窓口料金も保険料金も決まります。
1部位より2部位、2部位より3部位の方が保険の料金は高くなり、収益も上がります。
回答書の料金は1円単位で計算されていますが、整骨院の窓口料金は10円未満は四捨五入されています。
私の整骨院も、1円単位で計算していませんでした。
これは「グレー」と言ったら語弊がありますが・・・・これも、正直に書いていただいてもらって結構です。
同じ・覚えていない
違う 具体的に( )
このような項目があるので、具体的にわかる方は領収書などを見て金額を記入しましょう。
四捨五入されている場合は料金が違うでしょうし、覚えていない場合は覚えていないを選択。
私的には、ある程度の料金の差異は、健康保険側も承知しているように感じます。
療養費支給申請書にサインしたか?
療養費支給申請書(通称:レセプト)というものに自分でサインしたかどうか?という質問です。
こんな書類です。
この療養費支給申請書は、本来は月の最終治療日にサインを頂くものなので、何も書いていない月初めにサインをもらうのは不正なんですが・・・・・
自分でサインした
サインのことなど知らない(もしくは、自分で書いていない)
このような項目があります。
このような、質問があるということは患者さんに書かせず、整骨院側が勝手に患者さんの名前をサインして健康保険に送っていることになります。
自分でサインを書いていない場合は、本当に危険なので正直に書きましょう。
結局は自分で素直に書くこと
もし、接骨院での申請内容と回答書の内容が異なっている場合、保険負担分が支給されずに全額自己負担となることがあります。
回答書が届いた方は一度当院にお持ちいただくか、お電話・FAXでのお問い合わせをお願いいたします。
こんなことをHPに書く整骨院がありますが、保険負担分をアナタに自己負担させることなんてできません。
お金の損得で、患者さんに嘘を教えるなんて悪徳整骨院以外の何物でもないと思っています。
というより、整骨院に持っていく以前に、回答書は患者さん自身で記入するものなんです。
私も整骨院で働いている時に、オーナーに同じような文言を患者さんに言うように指示されており、回答書を持って来てもらってコチラで都合の良いように書かせてもらっていました。
患者さんには、悪いことをしたと反省しているし、このような嘘をついて仕事をするのが嫌で仕方なく、業界を去りました。
中には、患者さん自身が回答書を送ることもありましたが、1回も保険負担分を請求したことはないし、何百人という知り合いの先生の中に「請求した」という先生は1人もいません。
今までの書き方の項目に、「正直に」と口酸っぱく書きましたが、本当に「覚えが無い」のが事実なら、正直にそのまま記載をして下さい。
もし、後になってから「適当に書いたこと」「嘘を書いたこと」が明るみになったら、詐欺に加担したとして厄介な事になる可能性もあります。
分からない時は、整骨院に問い合わせても一向に構いません!!
ただし、ほとんどの場合「整骨院に持って来て下さい」と言われて、都合の良いように書き込まれる可能性があるので、院に書いてもらうのだけは断りましょう。
①回答書は自分で正直に記入する。
②整骨院に持って行って書いてもらわない(問い合わせは可能)。
この2つだけは、絶対に肝に銘じておきましょう。
無視はタブー
アナタの元に回答書が届いて、「分からないし面倒だな。無視しちゃえ」と思うかもしれませんが、無視するのだけは止めましょう。
1回や2回、回答書を送らなかったからと言って何か処罰があるわけではありませんが、回答書は不正請求を撲滅し、大切な公金である健康医療費を正しく使うために送られてきます。
定かではありませんが、私が整骨院で働いていた時は「回答書を送らずに無視を続けると、健康保険が使えなくなる」という、都市伝説的なお話しがありました。
都市伝説的なお話しですが、あながち笑い話でもない所が怖いんですね(笑)
健康保険組合のHPなどを調べてみると
回答書は必ずご回答いただきますようお願いします。任意回答のアンケートではありません。
受診照会は、健康保険法に基づいて行っています。ご回答のない場合は、健保から接骨院・整骨院への支払いができなくなることもあります。
出典:明電舎健康保険組合
とあります。
無視を続けると、患者さんがどうなるか?というのは正しくは分かりませんが、何か面倒なことになるのは予想できます。
まとめ
「整骨院に通院後に健康保険から届く回答書の正しい書き方」のご紹介でした。
①回答書は自分で正直に記入する。
②整骨院に持って行って書いてもらわない(問い合わせは可能)。
そして、無視はしないでキチンと送る!!
これだけは守るようにしましょう。
そうすれば、面倒な事や厄介なことに巻き込まれることはないでしょう。
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